おしとやかなヌーヴェルヴァーグ [La Colline(ラ コリーヌ)]
2014/10/17
京都の円居グループを回って、ビックリしたのが、
京都大学 桂キャンパスにある「La Colline(ラ コリーヌ)」
京都の桂駅からバスで20分 タクシーで10分程度
京都大学 桂キャンパスの 福利棟を降りた1階にあるフレンチ
決して洋食ではない
店内もパーティができる趣になっている
夜になると、京都で最高に雰囲気がいい場所、デートに最高
ラコリーヌでフレンチ食べて、
バス停まで歩いて帰る途中で「夜景が素敵だね~!」って、・・・
ココで「チュッ!」? もしくは「ブチュ~!」で決まりだよ!男性諸君
【食前酒】
「ルビーナイル」で喉をうるおす
京都大学と、早稲田大学と、黄桜の共同開発
http://kizakura.co.jp/ja/news/w_nile.html
古代エジプトビール」を再現 ・・・なんだそう
赤いビール!
下川ソムリエに注いでいただきました。
下川ソムリエ
かなりの知識と正確な舌をお持ちの方
まず、【1品目】
秋刀魚(サンマ)のマリネ
この、一品目に衝撃を受けた・・・
サンマをマリネしているのではあるが、サンマの香りを思いっきり引き算した、摩訶不思議なマリネ
食べながら「これはどうやって作るんだろう?」と思わず考えてしまった。
棒状のサンマの下部分は、フランボワーズとすもものババロア
その下は、シソのミルクレープ
右の赤いソースは、梅干のソースをアクセント
さて、
このサンマのマリネ自体とてもおいしく、苦手な方も案内されなければ判らない。
では、
香りや臭みをそこまで消し去ってしまったのか?というと、そういうことではなく、サンマの香りを楽しめる
まことに不思議な一品
サンマのマリネに、赤い梅干ソースをチョコンと付けると、まったく異なる料理になってしまう。 大きく様変わりするのである。
グラスは、サンマをフュメしたもの
一般的にサンマをフレンチとした場合、
キモ(ワタ)の部分のサンマの「香り」と「臭さ」をどのように持ってこれるかで、勝負が決まる。
もしくは、ワタをディスって、身の部分で勝負をかけるか?
どちらにしても、サンマ独特の香りを、香辛料や材料で畳み込むシェフは多い
たとえば、赤ワインで漬けたりとか、合わせたりする方多い
しかしながら、畳み込んでいない。
琴線を手繰って爪弾くような調理
大胆かつ繊細の言葉に尽きる
清水シェフ! お若いのに 斬新なフレンチ
【1本目】 白ワイン
ビールも飲み終わっていないのに、サンマが素敵なので、わざと白ワインをオーダー
サンマと白ワインで、どっちが勝つのかなぁ?とか、新しいハーモニーを奏でるのかなぁ~?って・・・
ボルドーの白
Chatau HAUT-PELLETAN BLANC 2012 / シャトー・オー・ペルタン・ブラン2012
白い!
すっきり、
結果はね・・・ 白ワイン・・・要らなかった
【2品目】リードボーのソテー
「なんともまぁ~! 古典的なフレンチ」と言いたくなるが、
ひとくち食べれば「何ですかぁ~!」と言いたくなる皿
ソースはリードボーで定石
だがしかし、リードボーの下に鎮座します春巻き状のモノ
とんそくとレンズ豆をライスペーパーに包んだもの
また、リードボー上部の黄色いソースは「柿」のソース
左、付け合せは、生ハムと柿の柵
柿とリードボーって合うんですねぇ~!
柿は酸っぱくなく、甘くなく、マッタリ!
甘みを抜いた干し柿のジャムのイメージ
柿のソースとリードボーのソースとリードボーを口に入れますとなんともいえないハーモニーを奏でます。
ポリリズム もしくは、
ヨハンセバスチャンバッハの小フーガのような、なんともいえない感覚
さて、付け合せの緑と赤い葉っぱ
これが、不協和音を出しているのです。合わない!
で、
コレを、下川ソムリエにお話しまして、
「メルローのような、腐葉土のような、香りでコレだけちょっと合わない」と申しましたら、
下川ソムリエ「田舎臭い香りという感じですか?」と・・・
ワインについてのボキャボラリーがすごいと感心してしまいました。
皿を下げるとき、下川ソムリエが、キッチンに、同様の報告をしまして、その後、帰る間際に、清水シェフとお話しする機会がありましたとき、「確かにブログ主さんのおっしゃるとおりでした。すみません。勉強になりました」と・・・ココまでおっしゃるんです。
腰が低いというか?
学ぶ姿勢が強いというか?
ここでも関心してしまいました。
・・・というか、こういう方、伸びますね。
【3品目】 メインのお魚
高知県産ニベ鯛と甲殻類のブラン
コレが出てきたとき、ビックリ。
下川ソムリエが、皿を両手に持って、「ゆーっくり」「ゆーっくり」と歩いてくるんです。
普通なら、華麗な身のこなしで、サービスをするのに、ソロソロと皿を持ってくるんです。
初め、なんだ??って思っていましたが、 コトっ!って皿が置かれましたら納得しました。
崩れそうなぐらい繊細なブランが、ど真ん中にあるんです!
上に乗っているのが高知県産ニベ鯛
真ん中が甲殻類のブラン (プルプルです)
下が、トマトの・・・・?(忘れちゃった(´Д`))
一番下が白ワインのソース
お皿、手前
上から、手長エビ、
下にナスがベッドになって、
一番下が、ナスのクリームソースでムース風
これも、斬新!
画像だけだと、フレンチの王道の盛り付け
一般に鯛と来ればエビのソースとなるところを、
ブランで強烈な印象付け、
また、手長エビを鯛と引き離し、ナスにあわせるところ、不思議
【赤ワイン】
CHATEAU DES TROIS TOURS 2011 / シャトー ・デ・ トロワ ・トゥール2011
【4品目】 メインのお肉
シャラン産鴨とイチジクのフォアグラ
ソースは赤ワイン
シャラン産鴨、分厚い!
食べ応えあり!
これがまたおいしい
イチジクをくりぬいて、フォアグラを詰めたもの
アーモンドのプードルを使用
イチジクにかかっているソースは、イチジクのソース
そうです、ソースが2つの二度楽しめる肉のメイン! 凝ってます。
鴨とイチジクですか。
へぇ~と感心してしまうあわせ方
ムラサキ芋をシロップに漬け・・・
りんごのジャムと・・・
下のソースはホワイトチョコのクリーム
ローズマリーのアイスクリーム
うまい!としか、言いようが無い!
アイスにローズマリーですか、合いますよね。
【デザートをもう一品】
下川ソムリエが、食後のコーヒーか紅茶とリクエストしてきましたので、カフェインを取りたくないので、あまり言い返事をしませんでした。
テーブルのデザート案内がおいしそうなので、「デザートをもう一品とオーダー」
アニスのブランマンジェ パイナップルのソルベとコンポート添え
そうしましたら、下川ソムリエ、目がキラ~んとしました。
「よろしければ、コーヒーや紅茶の替わりに、プレゼントで食後酒でもいかがですか?」
「では、お願いします」
と、出てきたのが、
Pernod(ペルノ) 40度
http://www.pernod-ricard-japan.com/brands/domestic/liqueur/pernod.html
「見ててください。面白いことが起きますよ」と下川ソムリエ
色が変わっちゃった!?スゴイ
手は、下川ソムリエの手!
アニス果(アニシード aniseed)(Wik)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%82%B9
アニスであわせてきました。
こういう、手数を持っているんですね。
ペルノと一緒にアニスのブランマンジェをいただきましたら、
思わず、下川ソムリエに、
「グー」の指サインと共に
「下川さん、最高です! すごいマリアージュです」と
言ってしまいました。
そうしたら下川ソムリエガッツポーズ。
思わず、おちゃめな一面!
さてと、ここまで飲みますと、
もうね、ベロンベロンですよ!
ワインは、ブログ主が酒が弱いため、グラスでオーダー
申し訳ない。
高いワインではないが、条件でいい選択というか、頭が下がる。
そうそう!フレンチに出てくるパン
ココのやつ、めちゃくちゃおいしかった
やわらかくて、香りが強く、食べていて飽きない
「チャパタ カンパーニュ」とのことで、
カンパーニューだと大きすぎるので、小さいカンパーニュ
チャパタとはスリッパの意
下川ソムリエ
豊富な知識とボキャボラリーの多さ、的確な選定と料理とお酒とのマリアージュは、すばらしいに尽きる
ソムリエであればワインがメインとなるが、バーカウンターの酒のイメージを明確に、体系化してお持ちでいらっしゃるのがにじみ出ている方
清水シェフ
皿の表面上の盛り付けや配置は、故意に古典的にしているとの事
料理はヌーヴェルヴァーグで斬新!
そのギャップのもって行きかたと生かし方、素晴らしい。
ラ コリーヌ!
いや~!参った! 降参です!
京都のルヴェソンヴェールの「フレンチ」の中で、一番印象に残ったのは、このラコリーヌでした。
【用語】 ヌーヴェルヴァーグ(Wiki)
会計を済ませまして、
下川ソムリエと、清水シェフとブログ主でお話させていただいたときに、
昔、ルヴェソンヴェール本店(フレンチだったころの百万遍)にいらっしゃった、今達シェフの案内がありました。
実は、数日前に、ルヴェソンヴェール南大沢の川村シェフからのご紹介もあったお店。
2つの接点が急に繋がりまして、急に、次の北野天満宮、東側のラシーヌに向かうことになります。
この店、実は予約が取りづらいんですって・・・
この続きは、また、後ほど・・・・(´∀`)